第60回研究会「人類学×民俗学?」

第60回研究会「人類学×民俗学?―両者を浮遊するアカデミック・サロン」

ご案内:

■本研究会は現代人類学研究会との共催となるため、通常とは参加方法が異なります。参加方法については以下をよくお読みください。

日 時:2022年3月5日(土)13:00~16:00
開催形態:オンライン(Zoom)開催(事前登録制)
参加方法:
申し込みフォーム(申し込み締め切り3月3日17時)。
上記のフォームから2022年3月3日(木)17:00までに必要事項をご登録ください。研究会前日にご登録のメールアドレス宛に参加用Zoom URLをお送りします。

発表者:
辻本侑生(弘前大学)「開催趣旨説明」
話題提供①:川松あかり(東京大学)「人類学者と民俗学者と、筑豊の人と東京の人とのあいだを彷徨って考えてきたこと」
話題提供②:北川真紀(東京大学)「フィールド経験と人類学―福井県での長期調査から考える人類学的な態度について」
話題提供③:辻本侑生(弘前大学)「「民俗学専攻じゃないけど民俗学です…」―福井焼畑山村調査の10年―」
話題提供④:中野真備(京都大学)「ホシみる漁師を追いかけて―国も分野もこえて考えること」
話題提供⑤:荒木真歩(神戸大学)「分野という島々の航海から思うこと―民俗音楽・芸能の研究から―」

・ファシリテーター:河村悟郎(東京大学)
・コーディネーター:川松あかり(東京大学)・北川真紀(東京大学)・辻本侑生(弘前大学)

趣旨:

 文化人類学と民俗学は、学問の成り立ちや学説史にそれぞれ違いはあるものの、大学では同じセクションに含まれていることも多く、両者は近しい存在であるといえます。
 以前から人類学と民俗学は、様々な場面で協働を積み重ねてきていました。人類学者は海外に加え国内をフィールドとすることも珍しくありませんが、今後さらに人類学者と民俗学者が近い地域でフィールドワークをすることも増えていくと考えられます。研究テーマとしても、例えば東日本大震災からの復興については人類学者と民俗学者の協働による成果が複数生み出されており、今後も人類学と民俗学が様々なフィールドやテーマで交流していく可能性は十分にあると思われます。ただ、20代~30代前半くらいの若手研究者の世代においては、同じ研究室にいたとしても、それぞれどのようなことに関心があって、どのような研究をしているのか、よくわからないという声も聞かれます。また一個人の調査・研究をする中で、時には人類学や民俗学などのディシプリンに割り切れない部分があると感じることもあるのではないでしょうか。
 そこで今回の企画は、人類学と民俗学の違いを厳密に探求するのではなく、両者のあいだを「浮遊する」複数の若手研究者が、①どのような経緯で人類学や民俗学に関わりを持つようになり、②自身の研究関心と「人類学」・「民俗学」・「地域研究」といったディシプリンとの関係をどう捉え、どう試行錯誤してきたのか等について、話題提供を行います。話題提供の後には、これまでのディシプリンの中で積み重ねられてきた議論を尊重しつつ、その枠を超えて自身の研究関心を展開させたり、相互に議論や協働を進めたりしていくにはどうすればよいのか、気軽な雰囲気のなかで自由に意見交換をすることを目指します。人類学や民俗学に関心のある学部生・大学院生の方をはじめ、多くの皆様のご参加をお待ちしています。
・お問い合わせ先:
c.anthro.workshop.info[at]gmail.com(現代人類学研究会事務局)

※タイムスケジュール等の詳細は、現代人類学研究会ウェブサイトをご覧ください。