(5/23)2026年度年次大会

2026年度年次大会

  • ■日時:2026年5月23日(土)10:00-17:40
  • ■会場:東京大学駒場Ⅰキャンパス18号館4階コラボレーションルーム1・3
  • ■開催方法:対面方式とZoomによるオンライン方式を併用

【プログラム】

(1)個人研究発表

【第1会場】

  • 会場:コラボレーションルーム1
  • 時間:10:00~11:55
  • 10:00~10:25 松下颯汰(神奈川大学歴史民俗資料学研究科)
  •  「誰にとっての「復興儀礼」か―相馬野馬追にみる被災下での祭礼の活用―」
  • 10:30~10:55 矢田達也(名古屋大学大学院人文学研究科)
  •  「祭礼継承の過程における担い手による多義性の「調整」―大垣祭の軕行事を事例に―」
  • 11:00~11:25 尾崎陽二(明治学院大学(大学職員))
  •  「共在と否定性の民俗学―現代都市・デジタル・死者儀礼における「文化が成立しない」条件の分析―」
  • 11:30~11:55 劉昌赫(リュウ ショウカク(神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科)
  •  「自動車交通事故における慰霊と追悼―日本の交通安全地蔵を中心に―」

【第2会場】

  • 会場:コラボレーションルーム3
  • 時間:10:00~11:25
  • 10:00~10:25 ルシーニュ・フレデリック(LESIGNE Frédéric)(ストラスブール大学社会科学部文化人類学マスター・コース)
  •  「日本民俗学は「住民主体」について何を語ることができるか―神奈川大学留学中の民俗調査の経験を踏まえて―」
  • 10:30~10:55 面代真樹(島根大学・寧夏大学国際共同研究所 客員研究員)
  •  「木の中を流れる音を聴く―椎茸半栽培と山仕事における兆候と沈黙の予察―」
  • 11:00~11:25 栗木謙成(名古屋大学大学院人文学研究科)
  •  「ネットロアの話柄の多様性について―まとめサイト「シュウLOG」の事例から―」

(2)会員総会

  • 時間:12:00~
  • 会場:コラボレーションルーム1

(3)シンポジウム

2026年度現代民俗学会年会シンポジウムポスター「モビリティーズ民俗学」
  • テーマ:モビリティーズ民俗学
  • 時間:13:30~
  • 会場:コラボレーションルーム1

【発表者】

  • 門田岳久(立教大学)
  •  趣旨説明+「解放と抑圧のオートモビリティ」
  • 俵木悟(成城大学)
  •  「モビリティーズ生活空間論の試み:自転車に乗って街を感じる」
  • 中野真備(甲南女子大学)
  •  「モビリティとしての「ヤマアテ」:多島海における漁師の実践から」
  • 野続祐貴(北海道大学)
  •  「青森ねぶた祭に参加するライダー:つながりの時限性と継続性をめぐって」

【コメント】

  • 松田睦彦(国立歴史民俗博物館)
  • 鍋倉咲希(和歌山大学)

【コーディネーター】

  • 門田岳久
  • 塚原伸治(東京大学)

【趣旨】

 民俗学の移動研究は、交通・交易、巡礼や参詣、出郷や出稼ぎなど、さまざまな現象を扱ってきた。しかし、柳田国男が都市を仮住まいの場と見なしたように、移動はしばしば社会構造からの逸脱として扱われ、あるいは特定の階層や職域と結びつけて理解されてきた。また、旅の信仰や習俗に関心が集まる一方で、移動主体の経験や、それを生み出す交通インフラは中心的関心ではなかった。欧米の民俗学においては近年、観光や通勤の研究、移民の経験分析などの蓄積が増えつつあるものの、「モビリティーズの民俗学」として体系化されてきたわけではない。

 これに対し、学際領域であるモビリティーズ研究は定住主義を批判し、移動とともにある人々の生(モバイルライフ)を捉えようとすることで、社会が移動を生み出すのではなく、移動によって社会が形成されているとみなす。いわゆる移動論的転回を主導したジョン・アーリのモビリティーズ・パラダイムは、従来の社会科学が移動をブラックボックスとしてきたことに対し、移動主体だけでなく、モノやインフラ、メディアや想像力などが相互に絡み合うことで形づくられる複雑な現象としてこれを捉える。そこでは移動者の主体性を特権化せず、モバイルライフを非人間的な存在との関わりにおいて理解することが不可欠となる。

 翻ってみると、民俗学の古典的な移動研究には、人とモノとの関わりに関する描写は決して珍しくない。交易における牛や旅の研究における悪路など、物質的世界に人間を関連付けたエスノグラフィーをいくつも想起することができる。欧米の民俗学においても、ロードサイドのモニュメントに関する研究や鉄道旅行の感情分析などは、インフラと身体を統合的に扱う先駆的試みであった。移動の民俗学における具体的な世界や些細な日常へのまなざしは、今だからこそ意義を再考することができるだろう。

 アーリが述べるように、モビリティーズ研究はその対象自体に新しさがあるのではなく、既に扱ってきた事象を新たな視点で捉え直すことに意味がある。私たちは日常的に移動をしており、モバイルな営みの中で物質を含むさまざまな存在とのつながりを得て、そのことが社会を生成している。本シンポジウムでは、こうした現代の「動くこと」を検討するうえで、モビリティーズ研究の知見に反照させながら、日本と欧米の民俗学的移動研究をリユース/リノベーションする試みとしたい。

【共催】

科研費基盤研究(C)「批判的民俗学の基礎理論構築:「周辺」における社会・文化運動の民俗誌から」

【ご案内】

  • ■オンラインで年次大会にご参加を希望される方は、本会会員であっても、こちらのフォームからご登録ください。会員資格を問わず、どなたでもご参加いただけます。ただし、会員総会のご参加は会員のみとなります。
  • ■登録後、ZoomミーティングのID・パスコードを含む参加情報メールをお送りいたします。メールをなくさないようにご注意ください。
  • ■参加情報メールに書かれている注意事項をよくご確認のうえでご参加ください。
  • ■参加情報のメールを紛失された方は、改めて参加登録をお願いいたします。