第74回研究会 上海—ノスタルジアの表出と文化遺産の創出―

第74回研究会 上海—ノスタルジアの表出と文化遺産の創出―

  • ■本研究会は、会員資格を問わず、どなたでもご参加いただけます。ただし事前参加登録(登録方法は末尾【参加登録について】を参照)をお願いします。
  • ■対面参加の場合、現代民俗学会会員の方も参加登録をしていただく必要があります。

開催概要:

  • ■日時:2024年7月14日(日)10:00-15:00
  • ■開催方法:対面・オンラインの併用(発表、フロアとの討論には通訳がつきます)
  • ■会場:東京大学文学部一番大教室(本郷キャンパス法文二号館3階)

趣旨:

 「過去に対する感傷的な思慕」と定義されるノスタルジアは、人文学や社会科学ではあまり積極的に評価されない。おそらくそれはノスタルジアが後ろ向きであり、過去を美化するニセモノであり、場合によっては帝国主義的でもあると捉えられているからだ。過去を学術的に考究する上で懐古趣味は棄却すべき、とでも言うべき意識が確実にある。しかし、近年のノスタルジア研究では、ノスタルジアが現代社会の矛盾や問題点を浮き彫りにする批判性を伴う可能性や、目まぐるしく変化する世界の中で人々の精神的安定をもたらす効果を評価するものが出てきている。

 以上を留意し、本研究会では中国・上海という都市に焦点をあて、そこで過ぎ去った時代がどのように懐古・追慕・理想化され、そのことによって郷愁を核とした文化遺産や人々の新たな社会的・商業的活動がいかに生み出されているかを考察する。東京で研究会を開催することを意識し、東京にみられるノスタルジアと、上海にみられるノスタルジアとを比較し、両者の相違点や共通点がなぜ、いかにして生まれているのかも検討する。

コーディネーター:

松田陽(東京大学大学院人文社会系研究科)

菅豊(東京大学東洋文化研究所)

発表者

松田陽「趣旨説明」

鄭土有(復旦大学中文系)

「都市における潜在的ノスタルジアの揺れ動き:『上海故事匯』の活動を中心とした考察(仮訳)」

(中国語原題:「城市中潜在乡愁的激荡——以“上海故事汇”活动为中心的考察」)

徐赣麗(華東師範大学社会発展学院)

「地方化と歴史化:都市の消費空間におけるノスタルジアの醸成(仮訳)」

(中国語原題:「地方化和历史化:都市消费空间中的乡愁营造」)

菅豊「コメント」

【参加登録について】

※以下の申し込みリンクから参加登録(オフライン[対面参加]かオンライン[ZOOM参加か]を選択)をお願いいたします。

*第74回研究会参加登録フォームは以下になります。

[対面参加の方はこちら]

[オンライン参加の方はこちら]

▼デジタルパンフレット/クリックで拡大します

第74回研究会「上海」