(4/13)第78回研究会 Doing TSUNEICHI 『忘れられた日本人』を問い直す
第78回研究会 Doing TSUNEICHI 『忘れられた日本人』を問い直す
みんぱく創設50周年記念特別展「民具のミカタ博覧会―見つけて、みつめて、知恵の素」
関連シンポジウム「Doing TSUNEICHI 『忘れられた日本人』を問い直す」
開催要項
■日時: 2025年4月13日(日) 13:20~
■開催方法: ハイフレックス
対面会場:国立民族学博物館
主催 国立民族学博物館
共催 国立歴史民俗博物館「フィールドサイエンスの再統合と地域文化の創発」・現代民俗学会
趣旨
近年、宮本常一の『忘れられた日本人』が再び読まれている。民衆の持ち伝えた歴史への真摯なまなざしに立脚し、人間が人間らしく生きる最前線として「生活」を位置付け、フィールドで出会う人々との関わりから問いを起こすのが宮本民俗学である。それが存分に発揮された『忘れられた日本人』が名著とされる背景にあるのは、現代における地域のありようをもう一度足元から見つめ直そうとする機運や、宮本の社会実践的な学問の態度に学ぼうとする、再評価の視点である。
『忘れられた日本人』は、確かに読むたびに何かを得るような名著である。しかし、一方でそれが出版された一九六〇年前後、そしてこの本が読まれていった一九六〇年代、一九七〇年代の同時代において、本書は実際どのようにとらえられていたのだろうか。それを読み解くことは、今回の特別展「民具のミカタ博覧会」で紹介する、EEMコレクションとムサビ・コレクションが収集された時代を考える重要なヒントとなろう。
本シンポジウムは、武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスを拠点に断続的に進められてきた『忘れられた日本人』の読書会「Doing TSUNEICHI」の議論をベースに企画する。本読書会は、『忘れられた日本人』を基点とし、身近な歴史や地域文化をみずからの課題として協働的に歴史叙述・文化実践を進める、パブリック・ヒストリー、パブリック・フォークロアの問題を議論する緩やかな研究会である。
名著として神話化するのではなく、より時代の中にもう一度埋め込んで再考し、現代の人文学の公共性の議論と、ミュージアムのコレクションの意義について考える材料としたい。
※会場参加:一般参加者事前予約先着50名
※オンライン配信:一般参加者事前予約先着60名
【プログラム】
13:20~13:25 開会あいさつおよび趣旨説明
加藤幸治(武蔵野美術大学教授)
13:25~13:55 宮本常一が若者たちに求めたDoingの現代性(仮)
加藤幸治(武蔵野美術大学教授)
13:55~14:25 同時代の批判から再考する『忘れられた日本人』(仮)
北條勝貴(上智大学教授)
14:25~14:55 民話採訪の実践性と『忘れられた日本人』成立の背景(仮)
山川志典(武蔵野美術大学非常勤講師)
14:55~15:10 休憩
15:10~15:20 コメント
小谷竜介(文化財防災センター統括リーダー)
15:20~16:20 パネルディスカッション「Doing TSUNEICHI 宮本常一から歴史実践を問い直す」
コーディネーター 加藤幸治
パネラー 日髙真吾 北條勝貴 山川志典 小谷竜介
16:20~16:25 閉会挨拶
日髙真吾(国立民族学博物館教授)
【申し込み方法】
以下、事項を記入し、bunkazai★minpaku.ac.jp 宛に申し込みをすること(★は@に変更のうえ、メールの宛先にいれること)
- ①件名に「『忘れられた日本人』を問い直す」と記入すること。
- ②本文に氏名及び連絡用メールアドレスを記入すること。
- ③参加形態としてオンラインか会場参加を記入すること。
